免疫とは何か

免疫とはわたしたちの身体に生まれつき備わっている生体防御機構で、ウィルスや細菌による感染症を防いだり、がんの発生を抑える機能です。 免疫の主役ともいえるのは様々な免疫細胞達で、その種類や働きは多岐におよびます。
身体の組織や血中で免疫細胞達が戦ってくれるおかげで、わたしたちは健康な体を保つことができます。

例えば、同じ場所にいても、インフルエンザに感染する人としない人がいます。
また、インフルエンザに感染しても、発症する人と発症しない人がいます。 いったい何が違うのでしょうか。それは人が持っている免疫力の違いにあるのです。

インフルエンザウィルスは体内に侵入すると、24時間以内に1個のウィルスが約10億個に増殖します。免疫力の高い人は、いち早くウィルスを攻撃して駆除し、インフルエンザに感染したことすら気づかずに生活しています。その反面、免疫力の弱い人は、ウィルスを駆除することもできず、重症化してしまいます。免疫力をつけておくことはとても大切なことです。

また、免疫力が低下しているわけではなく、免疫機能の異常により、自己の細胞と非自己の細胞の区別がつかなくなる、いわゆる免疫学的寛容が破たんしたために生じる「自己免疫疾患」もあります。
異常になった細胞は、元に戻してあげなければなりません。免疫力の調整が必要になります。

さて、免疫細胞にはどのようなものがあるのでしょう。

NK細胞
体内にウィルスなどの外敵が侵入したり、がん細胞が発生した際に異物として認識し攻撃する。 キラーT細胞などと異なり異物を攻撃するための教育を必要としないため、いち早く活動を開始する。
マクロファージ
異物を取り込み(貪食)破壊した後、その断片を攻撃の目印(抗原)としてヘルパーT細胞などに提示する。同じ抗原提示細胞の樹状細胞は特に抗原提示能が高いとされる。
ヘルパーT細胞
マクロファージから受け取った目印(抗原)を確認して、B細胞、キラーT細胞を活性化する。
B細胞
ヘルパーT細胞に目印(抗原)をもらったB細胞は抗体を大量に産生する。抗体は異物に対し攻撃をしながら異物を破壊する。
キラーT細胞
ヘルパーT細胞やマクロファージに目印(抗原)を提示され活性化されたキラーT細胞は、目印(抗原)を持った異物に攻撃をしかけ破壊する。

川上先生川上先生のコラム

免疫力が低下すると

免疫の働きが低下するということは、身体の異物に対する抵抗力が弱まるということです。
代表的な異物としては風邪の原因になるウィルス、肺炎・食中毒・歯周病の原因になる細菌、自己増殖するがんなどがあげられます。
これらに対する抵抗力が弱まると、その攻勢が制御できなくなり病気の発症につながります。

免疫調整

免疫が必要以上に反応してしまう状況も決して身体にとっては良くありません。免疫の過剰反応はアレルギーなどを引き起こし、慢性的な炎症状態に悩まされやすくなります。本来、私たちのからだを守ってくれる免疫。それが必要以上に反応してしまい、慢性的な炎症状態を引き起こしてしまう場合があります。それは免疫システムのバランスが崩れることにより、通常は無害な物質に対して過剰な反応を生じさせ、「アレルギー」として発症します。また、「自己」と「異物=非自己」を誤認識してしまい、免疫細胞が自己の細胞や組織を攻撃してしまう場合があります。これが「自己免疫疾患」です。免疫が正常に作動していれば、自分の体内にあるものは「自己」と認識し、何らかの物質が外から侵入すれば「異物=非自己」と認識します。なぜ誤認識してしまうのか詳細はわかっていませんが、いずれにせよ、免疫学的寛容が破たんしたために生じる免疫機能の異常によるものです。このように、単に免疫力を上げるだけではなく、免疫を調整することも大切なのがわかります。

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